猫本23:『しあわせねこごはん』★いわみちさくら [猫★主役マンガ]

しあわせねこごはん.jpg


『しあわせねこごはん』★いわみちさくら

まだ「猫」本体を飼っていないというのに。
表紙に「愛情いっぱい! わが家のねこグルメ日誌」と書かれていたのが気になったのと、絵柄が可愛いので買ってしまった。

猫本(マンガ)好きといっても、絵柄の好みもあるから、全部買いたい、読みたいわけではない。
マンガは、特に購入の場合、絵本以上に、「絵柄がOKかどうか」が選択基準に影響します。
今は、猫マンガも多いので・・・マンガそのものに飢えていた時代だったら、「猫ならなんでも!」になっていたかも知れないけれど。

ちなみにダメな猫マンガ(キャラクター)といえば『ドラえもん』・・・マンガ自体は面白いと思うし、読みたくないってんじゃないけど、マイ猫本棚に並べる気はしない。

さて、いわみちさんは6匹の猫(+1匹の犬)と暮らしているのだけど、それぞれの猫の紹介やエピソードとともに、「猫の食事」に関する話が描かれる。
どの子がグルメちゃんだとか、どの子が食が細かったとか、どの子が病気持ちで食事に気を使ったとか。
「食」だけとっても、皆個性的~[わーい(嬉しい顔)]

基本は、著者が興味を持った「手作りのねこごはん」に関する内容で、食に関するコラムや、愛知県在住の獣医師、Dr.エリコによる「猫ごはんレシピ」もちょこちょこついている。
この「猫レシピ」が美味しそうで。
調味料の量を変えれば、人間も美味しくいただけるのでは?というレシピだったりするのだ・・・作ったら自分で味見するだろうな~。

「手作り推奨!」っていうほど強い主張ではなく、「猫の体質改善のためにやってみている」ぐらいのスタンスが良い感じ。
実際、「手作りごはん」を普通に食べる子もいれば、トッピングのササミだけ食べちゃった子もいるし、まったく口をつけなかった子もいて。猫によって違うんですね。
いわみちさんの判断では「手作りごはん、惨敗」だそうだけど(笑)

うちに来る(予定の)子はどういう子かなあ~カリカリだけなら楽かもだけど、私が手作り食にチャレンジしたら、食べてくれる子だと嬉しいなあ。

ちなみに、いまどき「猫まんま」だけ食べている飼い猫はいないんじゃないかと思うけれど。
一昔前は、人間の余りモノと庭の昆虫なんかを食べていたんですよね、猫たち。

人間用の味噌汁かけごはんは、猫にとっては「塩分過多」になり、病気になりやすいという話を聞いたけれど。相方の祖母宅にいた猫は、いつもそれを食べていて、20年以上生きたそうです。
もっとも、その頃は「放し飼い」だったから、栄養の足りない分は外で補ったり、野山を駆け回ってカロリー過多にもならなかったんでしょうね。

今は住宅事情はじめ、多くの点で昔と異なるし、特に都会では交通事故死も多いので、家飼いが鉄則だとか。
そうすると「昔はこれでよかったから」は通じませんよね。
人の食べ物だって、運動量だって、なりやすい病気だって、時代の変遷とともに変わってきているのだから、猫も同じでしょう。

元気で長生きして欲しいから、手作りするしないはともかくとして、「ねこごはん」にも気を遣いたいと思ったのでした。
ちなみに、6匹いる猫の中で、私が気に入った子は「丸くて何でも食べる、ふくたん」です。
写真も載ってるんだけど、丸い・・・やはり私の好みはデブ猫なのね。

Dr.エリコさんの「わんにゃんレシピ集」が載ってる「「わんにゃんかんぱにぃ」は > コチラ


しあわせ“ねこごはん”

nice!(9)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

猫本22:『こねこ暮らし』★板東寛司 荒川千尋 [猫写真集]

こねこ暮らし.jpg


『こねこ暮らし』★板東寛司 荒川千尋

板東さんは、路上猫、外猫よりも、「人に飼われている猫」を撮影している写真集が多いように思います。
この写真集も、「だれかの飼い猫」、それも「こねこ」を中心に編まれたもの。
巻末に「キャスト」っていうページがあって、猫の名前と飼い主の名前が掲載されています。

動物・・・特に哺乳類の子供は「小さい」ってだけでも可愛いものですが。
こねこたちの可愛らしさといったら、もうーーー。

「こねこがうまれる」から「みつめる」「あそぶ」「あばれる」・・・と行動毎に、約8ページ程度の写真が。そして、最後に「こねこは育つ」というコーナーで、大人になった猫たちの写真。

帯文には「いつかきっと、こんなこねこと暮らしたい」

うぅ・・・まあ、最初は少し大人になった猫から、と、思っていますが、「こねこを拾って、そのまま飼うようになった」人もいらっしゃるでしょうね。

この本の「こねこは見つめる」写真にあるような目で見上げられたら、「自分が食い詰めてでも猫を養わねば」という、以前紹介した本で、北尾トロさんが書かれていた一文のような気持ちになります。

キャスト紹介の前には、荒川さんによる短い文章が、「こねこをゆめみる」から「そして、今日もこねこと暮らす」まで2ページずつ書かれています。
「こねこと暮らしたい」と夢見るところから、もう「こねこ暮らし」は始まっているんですね。

板東さんの猫関連サイト「風呂猫」は > コチラ


こねこ暮らし (ソフトバンク文庫NF)

nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

猫本21:『ねこのかぞえうた』★せなけいこ [猫★主役絵本]

110831_1147~0001.jpg


『ねこのかぞえうた』★せなけいこ (図書館本)

ねこたちの切り絵と共に、「にゃーん、にゃん」で終わる短いオリジナルかぞえうたが「ひとつ」から「とお」まで展開する素敵な絵本。

最初は一匹だったねこが、ふたつ~、みっつ~と最後は10匹になり。
登場するねこも、最初は白、次は黒、それから・・・と皆「柄、色、大きさ」が違う。

柄猫は、なにかの包装紙を使ったのでは?(1匹は羊羹の包みぽい・・・)と思うような柄だったりもして。
どうやら長毛種はいないみたい。
頭韻ことばあそびも兼ねた、短い「うた」と背景にもなっていて、何度読んでも飽きません。

全部書き写すわけにはいかないけれど、ちょっと引用しますと。

ひとつ ひとりで ひなたで ひるね にゃーん にゃん

「ひとつ」の「ひ」で綴られている上に、飛んでいるちょうちょの横には「ひらひら」と書かれ、「ぴよぴよひよこ」も歩いている。
もっとも、この「周囲の書き込み」はなぜか「ひとつ」のページだけなんだけど。

ななつ なまずの ながいひげひっぱり なかしたのだれ にゃーん にゃん

ずいぶん強そうなグレイの猫が、なまずのヒゲを引っ張っていて、それまでに登場した6匹は口を開けてそれを見ている。
「むっつ」に出てきた「むかで」がページ端にちょこっと登場しているのも「続いている」ことがわかって面白い。

「うた」だけあって、声に出して読みたくなります。
実際、読み聞かせをしたら、絶対喜ばれそうな絵本なんだけど、なぜか絶版でなかなか見つけられないのが残念。

せなさんの切り絵って、線が角張ったりもしているし、実際の猫の丸みはないのだけれど、なぜか見事に「猫っぽい」カタチをしていて。
表紙の「ねこのかぞえうた」文字に嵌っている猫たちも、「この手の長さは変だ」とか思うのだけど、一匹一匹が魅力的なカタチをしているなあと思う。

すごく欲しい絵本なんだけど、お高いのな~[もうやだ~(悲しい顔)]


ねこのかぞえうた (チューリップえほんシリーズ)

nice!(5)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

ブレイクタイム2:猫駅長「たま」「ばす」「コトラ」 [ブレイクタイム]

駄々猫、別名、ネコポンスキー(ロシア風に!)です、こんばんは。

レビューというより感想文だよな~てな駄文(駄々猫が書く文章だけに)をちんたら書いている内に20冊になったので、2回目のブレイクタイム。

猫駅長を取り上げます。
というのは、一番最初に有名になった猫駅長「たま」は、元同僚が和歌山県人だったこともあり、グッズをいただいたりもしたのですが。
「ばす」と「コトラ」のことは、最近知ったから。

私は本気度と行動力低めの旅鉄でもあるので、「猫と鉄道」という組合せには心ときめくものがあります。

★ねこ駅長「たま」★

 勤務地:和歌山電鐵貴志川線貴志駅(和歌山県)

和歌山電鐵貴志川線公式サイトは > コチラ

本やDVDも出ていますし、グッズも次々に発売されている模様・・・時刻表の表紙になったこともありましたっけね。
たまカフェ、たまバス、たま自転車・・・ツイッターまでやってる[exclamation]


猫のたま駅長-ローカル線を救った町の物語









★ねこ駅長「ばす」★

 勤務地:会津鉄道芦ノ牧温泉駅(福島県)

会津鉄道公式サイトは > コチラ

「ばす」の日記は > コチラ

ばすの就任時には、「たま」から祝電が届いたそうです。
自転車とかはなさそうだけど、「ばすのみせ」でクッキーまで売っています。
ばすは長毛だから、夏は暑いだろうなあ・・・。


ネコ駅長ばすPhoto Book









★ねこ駅長「コトラ」★

 勤務地:旧同和鉱業片上鉄道吉ヶ原駅(廃駅) (岡山県)

片上鉄道保存会によるコトラのサイトは > コチラ

コトラの独り言は > コチラ

廃線駅の駅長だからってことでもないでしょうが、たま、ばすよりはグッズ販売なども控えめ。
個人的には「絵はがき【なんやねんの駅長猫】 」の顔が気に入りました。
独り言も関西テイスト(広島弁?岡山弁?)


駅長猫コトラの独り言 旧片上鉄道 吉ヶ原駅勤務









ウィキペディアの「たま」ページを見たら、東葉高速鉄道飯山満駅の「改札猫みーすけ」とか、ひたちなか海浜鉄道湊線那珂湊駅の「おさむ」とかもいるようですが、駅長ではないようです。

他のねこ駅長をご存知の方がおられましたら、是非教えて下さいませ。
nice!(6)  コメント(5)  トラックバック(1) 
共通テーマ:

猫本20:『猫の建築家』★森博嗣 佐久間真人 [猫★美術]

110820_1424~0003.jpg


『猫の建築家』★森博嗣 佐久間真人

挿絵が素敵で分量も多いので「絵本」に分類しても良い気がしますが。
文章がとても思索的で、建築家である猫が「美」の意味を探る展開になっているので「これは一つの芸術論ではないか」と思った次第。

何度生まれ変わっても建築家であるグレイの猫が、ものの「形」と「機能」を観察し、歩き回ったり、建築家学会に出席したり、「動き」や「内側と外側」や「自然」について考えたりしながら、最終的には「美」について、そして「建築家として何を作るべきか」を考えていく。

読んでいて、自分が猫に同化しているような、猫のいる世界を上から俯瞰図として眺めているような感覚に陥った。猫が定義するところの「内側と外側」のどちら側にいるのかがわからなくなった。

私が所有しているのは、単行本ではなく小さな文庫本だというのに、佐久間さんの挿絵が立体的に見えて、こちらに迫ってくるように感じられるからかも知れない。

平易で短い言葉で書かれているが、突き詰めて考えようとすると、思索の沼にはまってしまいそうになる。
たとえば。

世界は、我々と、我々以外、からなっている。 我々以外は「自然」だ。 たとえば、「夜」は「猫」ではない。

「美」は、「形」なのか「機能」なのか、それとも「猫なのか。 興味はつきない。

深く考えてみるも良し、すーっと読み流すも良し。

好き嫌いが分かれる本だと思うので、誰にでもおススメはしないけれど。
建築物が好きで、崩れかけたビルや廃墟にも「美」を感じる私にとっては、なかなか素敵な本でした。

佐久間さんの挿絵の猫や建築物がまた好みなので、できれば単行本で持ちたいな。


猫の建築家 (光文社文庫)

nice!(9)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。