猫本7:『猫も大好き!現代アート』★広本伸幸 [猫★美術]

猫も大好き現代.png


『猫も大好き!現代アート』★広本伸幸

署名入り。宛名も入っているけれど、さして気にならない。
著者は、美術館で長年現代アートの収集、研究にあたってきた方。
「現代美術は難しい」「理解できない」と思っている人のために書いたそうです。

「猫がかつおぶしを好きなように、みんなが現代アートを気軽に好きになってくれるといいな」との思いが込められている。(かつおぶしが嫌いな猫もいるかもですが)

表紙の猫は、上原美千代というアーチストの作品。
この猫が読者に話しかけてくるように、著者が選んだ40点ほどの現代アート作品の簡単な解説をしている。

「現代アート」というタイトルだけど、古代エジプトの出土品も入っている。
「美術はいつの時代も、その時の現代アート、現代美術で、どんな時代にも、そんなアートが好きな人がいた」という主張から、今現在のアート作品だけにはしなかったよう。

フェルメール、モネ、ゴッホ、ラ・トゥールから、ポロック、バスキア、デュシャン、フランク・ステラ。 奈良美智、村上隆・・・その他、著者が「皆にこれを見て欲しい」と思った作品ばかりが、写真+猫の解説で並ぶ。

猫の解説は短くて、初心者に寄り添ったものなので「難しくてわからない」ってことはない。
たとえば、ウルトラマンとウルトラセブンのフィギュアが並んでいる、柳幸典の作品(直島にある)には「たくさんあっていいね、でも、本当にあるのは四分の一だけ、四分の三は鏡に映っているのに気がついたかな?」なんて書かれている。

私の好きな大竹伸朗の作品紹介がないのは残念だったけれど。
価値がどうとか、これは何を表現しているのかとか、ややこしいことは考えずに気楽に「見て」「楽しめれば」良いのだと思えて、アートに詳しいわけでもない一般美術好きとしては、嬉しくなる一冊だった。

猫も大好き!現代アート

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。